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うつ病のイロハを学ぼう【抗うつ薬の特徴や再発防止も忘れずに】

原因と考えられているもの

ハートを調べる人

うつ病は精神疾患の1つですが、その原因は明確には分かっておらず、また原因と考えられているものも複数存在します。現在有力視されているうつ病の原因は遺伝的要因です。文字通り親からの遺伝によってうつ病が引き起こされるというもので、親や兄弟にうつ病患者がいる場合、家族内の別の人間にうつ病患者が出る可能性は1.5~3倍になるという結果が出ています。さらに一卵性双生児の場合、片方がうつ病になると高い確率でもう片方の人がうつ病になるという結果も出ています。これらのことから、うつ病の原因は遺伝的要因と深く関係していると考えられます。

うつ病の原因は一般的に遺伝的要因と考えられていますが、他にもいくつも原因となるものがあります。その1つがストレスです。ストレスが原因となってうつ病となる人は案外少なくなく、そのような人たちは主に人間関係や環境の変化などによってストレスを抱えている傾向にあるようです。職場や学校での人間関係、引っ越しや転職による環境の変化などが主となりますが、場合によっては結婚や昇進といった本来喜ばしい出来事がストレスを引き起こすこともあります。これは、その出来事によっていろいろな責任が付きまとうことのプレッシャーから来るものだと考えられています。他にも、職場で不当な評価を得たり、仕事で大きなミスをしたりといったことがストレスとなりうつ病の原因となることもあります。

うつ病は精神疾患の1つではありますが、身体の不調が原因となることもあります。例えば慢性的な疲労です。慢性的に疲労が溜まってしまうと、脳の活動が低下し、セロトニンやノルアドレナリンが分泌されなくなります。なぜこれがうつ病の原因につながるかと言うと、これらが人の意欲や気分に関する神経伝達物質だからです。不足してしまうと、精神のバランスが悪くなりうつ病につながってしまうのです。慢性的な疲労以外にも、脳血管障害や甲状腺機能の異常がうつ病の原因となることもあります。

近年、脳の形の異常がうつ病と関係していると考えられています。うつ病患者の脳の形に異常が見られることが判明したからです。具体的に言うと、前頭葉、小脳、大脳の基底核が萎縮しているという状態なのですが、ただ前述した通りまだこの異常がうつ病に直接関係しているかどうかは判明していません。うつ病治療には薬物療養や精神療法などがありますが、その1つである薬物療養は脳の機能を回復させる効果があります。そのため、脳の異常が見られた場合は基本的に薬物療養によって治療を施します。ただ抗うつ薬は即効性が無く、薬を飲んですぐに脳の異常が戻る、ということは無いので注意しましょう。